OPDES開催のアジリティにおいては、競技規定上チームテスト1&2に合格していないと、1度以上のクラスにエントリーできないという団体の競技規定があります。チームテストとは、その名前の通り、ハンドラーと犬をひとつのチームとして考え、犬が社会に受け入れるようなマナーを犬が身に着けているかを問う認定試験になっています。
https://www.opdes.jp/%E3%83%81%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88/

AセクションとBセクションに分かれており、前者は脚側(人の横を息があって犬があるくこと)とフセやオスワリ、コイ等の動作の正確性を問うもので、後者は日常生活の中で起きうる課題の中から選択された課題が試されます。

Bセクション課題の一つに「人混みや道路を歩行したときの犬の態度と行動」すなわち、他の受験犬と一緒に疑似散歩をする項目があります。そのとき、他人や他犬に過剰に反応して吠えたり、攻撃したりすれば不合格となります。

実は散歩しているところを見れば、その飼い主と犬との関係性、ひいては飼い主の犬に対しての考え方が分かります。

リードを引っ張りまわす、他犬や見慣れないものを見ると過剰に吠える、におい嗅ぎばかりで顔をほとんどあげない、怖がって散歩を嫌がる、前後左右に動きまわりハンドラーを振りまわす、、ぴったりと競技会なみに歩く必要はありませんが、外界という気が散る環境で飼い主とどれだけ精神的につながっているか推察できます。
またそういう気ままな行為を、犬の欲するがままが自然と考えている人もいます。
犬は群生動物ですから、リーダーに従うという習性があり、リーダーに庇護されているときは自分勝手な行動はしません。飼い主が全く不在に見える散歩=リーダー不在の関係ともいえます。

また、散歩でいちばん重要なことは他犬と接触させる(挨拶させるとも)ことと考える飼い主も日本では少なくないようです。
パピー(子犬)クラスで他犬とノーリードで遊ばせることが、愛らしく微笑ましい項目であることから世間に散歩中に挨拶させる風潮が広まったように感じますが、パピークラスの目的は「他犬と平和に遊べる」ことを身につけるのが最重要でなく、大切なのは過剰に他犬を怖がったり、また相手犬が引いてしまうほど積極的に関わろうとする行動を抑止することです。人と違い、犬にはどうしてもお互いが相容れれない相性があり、全犬と仲良くすること自体、不可能と考えたほうが良いでしょう。

最近は保育園で他犬と遊ぶ時間がほとんどを占めるカリキュラムであったために、散歩中、他犬を見ると触れ合いたがり、ものすごい勢いでリードを引っ張るという相談が増えています。

散歩は、飼い主と犬とのコミュニケーション時間です。
どのような場所にどのくらいの頻度で連れていくか、予期しないことが起こった場合、飼い主がどういう行動にとるか、犬はそういう出来事からいろいろなことを学習していることを忘れないようにしましょう。

写真は、チームテスト1を先月合格した たみこちゃん(ジャックラッセルテリア・3歳)。一度残念な結果だったので、試験合格を目指してDDCに申し込みされました。
レッスン期間は2か月半、まず散歩を見させていただき、そこから関係性を考えたレッスン・カリキュラムにしました。

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