私ごとで恐縮ですが、帰国翌日から我が家の猫ピッピ(ラグドール・21歳)が寝たきりになり、ゴールデンウィークを迎え、令和の年明けと共に、彼女は虹の橋の向こうへ行ってしまいました。私もパソコンも不調となり、ご報告が大分遅くなってしまいました。滞在中は、毎日翌日の準備でバタバタしてしまい、FBのアップもできず。

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ピッピ、最後の写真

2019年4月19日から24日、ニュージーランド在住の杉山真奈子さんのご招待で、ニュージーランド・オークランドに、セミナー講師と審査員でまいりました。海外の仕事は初めてでしたが、杉山さんとごご参加者様のご協力のもと無事終了できたことを、大変嬉しく思います。ありがとうございました!

生涯忘れない、素晴らしい体験をさせていただき、心より感謝いたします。

初日、成田からのオークランド行きの飛行機は夜発で、気分的に楽でした。離陸直前に寄ったスターバックスの店員さんに「お仕事頑張ってください」の一言が安全な旅を約束してくれたようで気分はすでにウキウキ。

到着1日目。約10時間のフライトは快適でした。 飛行機の急な機種変更で予約した席は強制的にキャンセルとなり、別のプレミアム席を無料利用に。たまたま3席独占の席となりラッキーでした。予定より20分早めにオークランド空港に到着!杉山さんとは、昨夏に一度東京でお会いしているので、すぐご本人がわかりました。

今回のツアー唯一の近くの動物園へ。動物たちのストレスを考え、極力自然に近い形で展示。人間側が自然に近くに行けるように、脱走防止用のゲートがあり、開けたら占めるなどのルール表示がないのですが、自然と観覧者全員が遵守していることに感動。

動物園の手術室。外から自由に見えるようになっています。
動物園の入口で杉山さん(右)と私(左)

昼食に近くのレストランで和食どんぶりとオーダーしたのはよかったのですが、オクラと思ったトッピングが、ハラペーニョで人生初の口の中の大噴火で、難儀しました!

その後、滞在中にお世話になる杉山さんのお家へ。

広い庭付きのおうちの向こうには、自然が広がり、犬飼いとってはまさに憧れの環境です!

ワンコたちにとっては理想のおうち!
滞在させていただいたお部屋。静かな環境で窓をあけても騒音など皆無
滞在中は、毎夕、杉山さんのご愛犬、ビーグルのシナモンちゃんとミントちゃんと近隣を楽しいお散歩♪

1日目は美味しいステーキをいただき、終了しました。

お肉は美味しく、ペロリといただきました!

2日目はドッグダンス競技会の審査委員長のお仕事。いきなり、大任です。明日は座学セミナー、あさっては実技セミナー。

今回のセミナー・レジメですが、こんな感じの告知を見て、参加者を募っていただきました!

主催者;杉山さの手作りフライヤー

今回私は、ニュージーランドの全国大会にあたるNDOA2019の審査委員長を務めさせていただくことに。ドキドキです。ルールも、微妙にFCIとは違い、当日、初めてお会いした、審査員歴豊富な、ジャンさんとアデルさんとパチリ。

左からアデルさん、中央はジャンさん、右は私

コンペは、オビディエンス競技会と併催で、開始時間が遅れること、1時間。アジリティコートが4面が取れるかと思われる広い屋内ドッグラン!羨ましすぎる!ここをクラブ所属の一般の犬オーナーさんも、数千円で借りられるとのこと!これも羨ましすぎる!

皆さん自由な発想の構成と、犬と楽しむことを一番最重要視するハンドリング。観客にどう見えるかを、ハンドラーがつい意識しがちですが、どのハンドラーも良い意味でマイペース。衣装も手作り風で、ラフな感じが多い。犬第一重視の目線が素晴らしいです。MIX犬が多いのが、印象に残りました。残念ながら審査員だったので、参加者の演技写真は撮れませんでした。表彰式のプレゼンテーターにも抜擢され、本当に光栄です!

日本語に翻訳した審査票。FCIとは相違している内容になっています。
入賞カップです
審査中の清國(審査員席左から3人目。ピンクのカーディガン)。集計係の方が私の横に2人にいました。
最年少18歳のソフィーちゃんとPip(ビションフリーゼとマルチーズのMIX)最高技術賞も獲得!とてもかわいいジャスミンの難易度の高いトリックが素晴らしい!
惜しくも2位だったSuzanさんとSolace(トイプードル) サーフィンのトリックが最高でした! 競技会の後のプライベートレッスンで。
優勝したSophieちゃんとPipの競技会後のプライベート・レッスンで。お母様も同伴されて、犬トレーニングに親子で取り組んでいる姿が素晴らしい!
NZ全国大会特製のスポーツバックをおリボン付きでいただきました!

3日目。今日は、2時間の座学セミナーです。

午前中は、杉山さんに同行し、近くの子ども向け動物イベントへ。入口入るなり、たくさんの馬が繋がれており、あちこちにう〇ちが散乱。日本だと、子どもに不潔だとか苦情が出そうですが、そこは牧羊国!みな、ごく普通に通行されていました。

羊の毛刈りのふれあい体験!後ろのおじさんは自転車で人力バリカンを動かしている様子。
ブタさんのふれあいコーナー
本物のアルパカさんです。
夕方に行ったスーパーには、山積みのイヌ用ソーセージが!犬を飼うことが当たり前の国なんですね

主催者側から与えられている課題をこなしつつ、私なりの視点をぎゅーっと、短時間でまとめる、なかなかの課題でした。内容は、ドッグダンス各国のルールの相違、ハンドラーより犬への焦点をあてるメソッド、視符を振付に上手に織り込むこと、大型犬と小型犬のトレーニング方法の違い、振付の仕方、小道具と衣装、トレーニングプランの作り方、初心者のトレーニング方法 などでした。

実際には、自分のルーティーンの作り方(犬にあった曲の選択方法)や、パソコンで実際の動画を見て、どの点が評価されるかなど、過去の名演技の動画を見ながら模擬採点してもらうなどのワークを盛り込みました。

フレンドリーな雰囲気のなか熱心な質問があり、手ごたえのあるセミナーでした
スーパーには、ニワトリまるごとお味付したお肉があり、こんがり焼けばごちそうに!今夜も美味しくいただきました。

4日目。いよいよ終日セミナーです。主催者から与えられているテーマは、正確なポジションの作り方(プラットフォームを使用して)、ポジションのスムースなつなぎ方、競技会にむけての集中力のつけ方、競技会場の馴致の仕方、性格別・犬のトレーニング方法、ドッグダンスの基礎訓練でした。プラットフォームは、その場で犬の体の大きさ別にみなさんで手作り。

プラットフォームは、自分の考え方では、ポジションを教えるだけで、脚側を教える道具ととらえていないこと。また簡単な日常生活の用品を使って、前足の位置を揃える方法などレクチェーしました。自分なりの独自のトレーニング用品とトレーニング方法があり、杉山さんに協力いただき、前日近くのショップで購入。日常用品を使ってのおもちゃを好きにする方法は、初め怪訝そうな顔で驚いていた参加者も、終了後、すぐに結果が出せたと好評をいただき、大変嬉しかったです。

終日の実技セミナーにご参加いただいた方々と記念撮影
セミナーを大変喜んでいただきハグ!最高に嬉しい瞬間でした!

5日目。早朝オークランド空港へ、杉山さんに送っていただきました。長いように思っていた滞在時間。実は本当にあっという間の時間でした。空港でお願いしていた、ラグビーで有名なオール・ブラックスのお店へお土産を購入しに連れて行ってもらいました。空港にたくさんいた体格の良いマオリ族の人向けで洋服サイズが決まっているらしく、日本人の通常体格の男性でもSサイズになるとのこと。すべてがビックな国なんですね。

左が私。右側が杉山さんです。

ニュージーランドを訪問を終えて

ニュージーランドを訪問を終えて本当に素晴らしい6日間でした。自分の知識と技術がどれほど、皆様のお役に立てるか少々不安でした。全力を尽くす覚悟はありましたが現地に赴く前は少し緊張していました。でも主催者の杉山さんとご主人様、また温かくフレンドリーな皆様のご厚意で、滞在中は充実して楽しい日々でした。どこまでも続く青い空と豊かな自然。住んでいる環境って重要だと改めて思います。昨年は3回、ヨーロッパに犬の競技で行きましたが、やはり歴然の差なのは、犬の扱いです。犬が安らげる場所がある、犬の権利を認められている、犬がトレーニングされているのが社会的にごく普通であること、など。自然環境は変えられませんが、犬の環境を変えていくのは、私たちインストラクターやトレーナーの義務のように再度、感じられました。

住宅街のあちこちにある、犬のお散歩スペース。うんちポストもあり、本当に社会の一員として犬が認められています。

これからも、犬が主体となる私独自のトレーニングを、微力ながら極めていきたい、そして、またニュージーランドに行きたいと思いました。皆様、またお会いしましょう!

お留守番の家族たち

今回も、彩女さんにお世話になりました。私が帰国まで猫のピッピの体調がもったのも彼女のおかげと感謝しています。

満面の笑みのメロディー(10か月・ボーダーコリー)
これまた、ニコニコのオリオン(9歳・トイプードル)