犬の三大問題行動といえば、一般的に「吠え」「噛む」「不適切な場所での排泄」となります。
しかし、これはあくまでヒトが犬と暮らすうえで困った行為をさすわけで、たとえば野犬の世界では個体の生命維持、危険を回避し無用な同族間の争いを避けるために縄張りを主張するというのは、非常に重要な行為なわけです。

問題行動は「犬の本能」に根ざしており、「犬のしつけ」とは、この本能に反したヒトとの共生生活で必要なマナーを犬に教えることをさします。
犬種や個体によって本能からくる行動の種類や強弱はかなり差があり、飼い主が同じ接し方で、同じ内容のしつけをしたからといって、飼っている複数頭の犬が同じような行為をしてくれるわけではありません。

野生動物にとって生命維持をするために餌場(縄張り)を確保するため当然は必要であり、同じ場所に住む同族間のコミュニケーションのために、縄張りの場所をチェックするのはどの犬にも強い本能であり、また運動欲求を満たす行為でもあります。

「愛玩犬だから」「小型犬だから」といって散歩をしないということは、生命維持行為を強制的に否定されることとほぼ同義だと考えてよいでしょう。
筆者はトレーナー業を通して、散歩が出来ない飼育環境からくる犬のストレスが、「吠え」「噛む」「不適切な場所での排泄」の三大問題行動の主な発生原因といって、過言ではないと感じています。そのため、困った行動が発生し相談に訪れる方に対しては、まず最初に散歩の頻度や時間をカウンセリングのときに伺っています。
かなりの確率で散歩は「していない」「ほとんどしない」「たまにする」という回答がかえってきます。

そして作業犬種の場合は、日常的に長時間の散歩に加えて、さらにその犬種が本来作られた作業(ラブラドールレトリーバーなら獲物の回収)に替わる遊び(ボール遊びや、ドッグスポーツなど)が必須になるのは言うまでもありません。
作業犬種は、ヒトが効率的に日常生活での糧を得るための仕事のパートナーとしてその犬種を作っているため、体力が相当量あるからです。その発散をしない場合、室内をヒトが見ていない時にメチャクチャにされるなど、思いもかけないしっぺ返しが起こってきます。また、ストレスの長期化で健康を害することも珍しくはないといえます。

散歩は、毎日気軽にできる愛犬との絆トレーニングと考えましょう。

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